帰化の7つの条件を徹底解説|国籍法第5条
帰化の7つの条件を徹底解説|国籍法第5条
日本国籍の取得(帰化)を希望される方にとって、最初に理解すべきなのが国籍法第5条に定められた帰化の条件です。本記事では、法務省が公開する情報に基づき、7つの条件をひとつずつ丁寧に解説いたします。
根拠法令: 国籍法(昭和25年法律第147号)第5条第1項
1. 住所条件(国籍法第5条第1項第1号)
「引き続き五年以上日本に住所を有すること」
帰化申請の最も基本的な要件です。以下のポイントにご注意ください。
- 「引き続き」 とは、継続して日本に在留していることを意味します
- 長期間の出国(概ね年間150日以上、または1回で90日以上)があると、「引き続き」が途切れたと判断される場合があります
- 5年のうち3年以上は就労系の在留資格で在留していることが求められます
- 留学のみの期間は就労期間には含まれません
2. 能力条件(国籍法第5条第1項第2号)
「十八歳以上で本国法によつて行為能力を有すること」
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 年齢 | 18歳以上であること |
| 行為能力 | 本国の法律上、成年に達していること |
なお、未成年の子どもは、親と一緒に帰化申請する場合には年齢要件が免除されます(国籍法第8条第1号)。
3. 素行条件(国籍法第5条第1項第3号)
「素行が善良であること」
法務局では、申請者の日常生活全般を審査します。具体的には以下の事項が確認されます。
- 犯罪歴: 前科・前歴がないこと(軽微な交通違反を除く)
- 交通違反: 過去5年間の違反歴が審査されます。重大な違反(飲酒運転等)や違反が多い場合は不利に働きます
- 税金の納付状況: 住民税・所得税・年金保険料の滞納がないこと
- 年金・健康保険: 公的年金および健康保険に加入し、適正に納付していること
注意: 過去に税金の滞納があった場合でも、完納後に一定期間経過すれば申請が可能になるケースがあります。
4. 生計条件(国籍法第5条第1項第4号)
「自己又は生計を一にする配偶者その他の親族の資産又は技能によつて生計を営むことができること」
ご自身だけでなく、世帯全体で安定した生活を維持できるかが判断基準です。
| ポイント | 説明 |
|---|---|
| 年収の目安 | 世帯構成により異なりますが、単身で概ね年収300万円以上が一つの目安です |
| 配偶者の収入 | 配偶者が日本人で安定した収入がある場合、申請者本人に収入がなくても要件を満たす場合があります |
| 資産 | 預貯金、不動産等の資産も考慮されます |
| 借入金 | 住宅ローン等があっても、返済に問題がなければ影響しません |
5. 重国籍防止条件(国籍法第5条第1項第5号)
「国籍を有せず、又は日本の国籍の取得によつてその国籍を失うべきこと」
日本は原則として二重国籍を認めていません。帰化により日本国籍を取得する場合、元の国籍を喪失する必要があります。
- 中国籍の方: 帰化許可後に中国大使館で国籍喪失手続きを行います
- 韓国籍の方: 帰化許可後に韓国大使館で国籍喪失届を提出します
- ブラジル等: 国籍離脱が困難な国の場合は、法務大臣の裁量で要件が緩和されることがあります(国籍法第5条第2項)
6. 思想条件(国籍法第5条第1項第6号)
「日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを企て、若しくは主張し、又はこれを企て、若しくは主張する政党その他の団体を結成し、若しくはこれに加入したことがないこと」
テロリズムや暴力的な破壊活動に関与していないことが求められます。一般的な方であれば問題になることはほぼありません。
7. 日本語能力
国籍法の条文には明記されていませんが、帰化申請の実務上、日本語の読み書き能力が求められます。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| レベル | 小学校3年生程度の日本語力 |
| 内容 | 日常会話ができ、簡単な文章の読み書きができること |
| 審査方法 | 面接時に日本語での会話、簡単な文章の読み書きテストが行われる場合があります |
| 日本語能力試験 | N3程度が一つの目安とされています |
ポイント: 帰化の動機書は日本語で自筆する必要があります。日本語能力に不安がある方は、事前に練習しておくことをお勧めいたします。
条件の一覧まとめ
| 条件 | 根拠条文 | 概要 |
|---|---|---|
| 住所条件 | 第5条1項1号 | 引き続き5年以上日本に住所 |
| 能力条件 | 第5条1項2号 | 18歳以上で行為能力を有する |
| 素行条件 | 第5条1項3号 | 素行が善良であること |
| 生計条件 | 第5条1項4号 | 安定した生計を営めること |
| 重国籍防止 | 第5条1項5号 | 元の国籍を喪失すること |
| 思想条件 | 第5条1項6号 | 暴力的破壊活動に関与なし |
| 日本語能力 | 実務要件 | 小学3年生程度の読み書き |
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