帰化申請の統計データ|70年間の許可率・申請者数の推移を分析
はじめに
帰化申請を検討する際、「どのくらいの確率で許可されるのか」「最近の傾向はどうなっているのか」は多くの方が気になるポイントです。
本記事では、法務省民事局が公表している昭和27年(1952年)から令和7年(2025年)までの帰化統計データを基に、申請者数・許可数・不許可率の推移と、国籍別の傾向を分析いたします。
帰化申請の全体像
累計の実績
日本の帰化制度が始まった昭和27年から令和7年までの累計で、約619,466人が帰化により日本国籍を取得しています。
直近10年間の推移
| 年度 | 申請者数 | 許可数 | 不許可数 | 不許可率 |
|---|---|---|---|---|
| 平成28年(2016) | 11,477 | 9,554 | 607 | 6.0% |
| 平成29年(2017) | 11,063 | 10,315 | 625 | 5.7% |
| 平成30年(2018) | 9,942 | 9,074 | 667 | 6.8% |
| 令和元年(2019) | 10,457 | 8,453 | 596 | 6.6% |
| 令和2年(2020) | 8,673 | 9,079 | 900 | 9.0% |
| 令和3年(2021) | 9,191 | 8,167 | 863 | 9.6% |
| 令和4年(2022) | 9,028 | 7,059 | 685 | 8.8% |
| 令和5年(2023) | 10,265 | 8,823 | 813 | 8.4% |
| 令和6年(2024) | 12,248 | 9,610 | 690 | 6.7% |
| 令和7年(2025) | 14,103 | 11,548 | 825 | 6.7% |
注意: 許可数+不許可数が申請者数と一致しないのは、審査中の案件や取下げがあるためです。不許可率は「不許可数÷(許可数+不許可数)」で算出しています。
3つの大きなトレンド
トレンド1:申請者数の急増(2024〜2025年)
令和6年(2024年)から令和7年(2025年)にかけて、申請者数が急増しています。
- 令和5年:10,265件 → 令和6年:12,248件(+19.3%)
- 令和6年:12,248件 → 令和7年:14,103件(+15.1%)
この急増は、2026年4月からの審査厳格化の報道を受けた「駆け込み申請」の影響と考えられます。
トレンド2:不許可率の変動
不許可率は時期によって大きく変動しています。
| 時期 | 不許可率 | 背景 |
|---|---|---|
| 2016〜2019年 | 5.7〜6.8% | 比較的安定した時期 |
| 2020〜2022年 | 8.8〜9.6% | コロナ禍の影響(面接延期、書類審査の厳格化) |
| 2023〜2025年 | 6.7〜8.4% | 正常化の傾向 |
ポイント: 不許可率は約6〜9%で推移しています。裏を返せば、申請者の90%以上が許可されていることになります。ただし、これは「申請に至った方」の数字であり、事前相談の段階で要件を充足していないと判断された方は含まれていません。
トレンド3:国籍構成の大きな変化
帰化申請の国籍構成は、過去20年間で劇的に変化しています。
| 国籍 | ピーク時 | 令和7年(2025年) | 変化 |
|---|---|---|---|
| 韓国・朝鮮 | 10,295人(2001年) | 2,017人 | ▲80%減少 |
| 中国 | 4,443人(2008年) | 5,348人 | 増加傾向 |
| その他 | — | 3,708人 | 急増 |
韓国・朝鮮籍の減少
韓国・朝鮮籍の帰化申請は2001年をピークに一貫して減少しています。これは、在日韓国・朝鮮人の世代交代と、帰化を希望する方の多くが既に帰化を済ませていることが主な要因です。
「その他」国籍の急増
「その他」に分類される国籍(ベトナム、フィリピン、ブラジル、ネパール等)の帰化申請が急速に増加しています。これは、技能実習や特定技能で来日した方々が長期在留し、帰化を検討するようになったことを反映しています。
不許可になる主な理由
統計データから読み取れる不許可のパターンとして、以下が挙げられます。
| 理由 | 影響度 |
|---|---|
| 居住要件の不充足(出国日数超過) | 高い |
| 素行要件の問題(犯罪歴、交通違反) | 高い |
| 税金・社会保険の未納 | 極めて高い |
| 虚偽申告の発覚 | 極めて高い(永久不許可の可能性) |
| 日本語能力の不足 | 中程度 |
| 書類の不備・矛盾 | 中程度 |
審査期間の傾向
帰化審査の標準処理期間は公表されていませんが、実務上の傾向は以下のとおりです。
| 時期 | 審査期間の目安 |
|---|---|
| コロナ前(〜2019年) | 8〜12ヶ月 |
| コロナ禍(2020〜2022年) | 12〜18ヶ月 |
| 現在(2023年〜) | 10〜14ヶ月 |
注意: 申請者数の急増(2024〜2025年)により、今後の審査期間はさらに長期化する可能性があります。
データから見る帰化申請のポイント
- 許可率は90%以上 — 要件を充足していれば高い確率で許可されます
- 準備が重要 — 不許可の多くは要件の不充足や書類の不備が原因
- 申請のタイミング — 駆け込みではなく、十分な準備期間を確保
- 専門家の活用 — 事前の要件判定と書類準備で不許可リスクを最小化
当事務所のサポート
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