特定技能の受入れ企業の義務|支援計画と届出のすべて
特定技能の受入れ企業の義務|支援計画と届出のすべて
はじめに
特定技能1号の外国人を雇用する企業(受入れ機関)には、適正な雇用管理と外国人への支援に関する法令上の義務が課されています。これらの義務を怠ると、受入れ停止や罰則の対象となりますので、正しく理解しておくことが重要です。
根拠: 出入国管理及び難民認定法第19条の18~第19条の21、特定技能基準省令
受入れ機関の基準
特定技能外国人を受け入れるためには、受入れ機関が以下の基準を満たす必要があります。
| 基準 | 内容 |
|---|---|
| 欠格事由に該当しないこと | 関係法令による刑罰を受けていない、5年以内に出入国・労働関係法令違反がないなど |
| 雇用契約の適正性 | 日本人と同等以上の報酬、フルタイム、社会保険加入 |
| 支援体制の整備 | 支援計画の策定・実施が可能な体制があること |
| 届出義務の遵守 | 各種届出を適時に行うこと |
雇用契約に関する要件
特定技能雇用契約は、以下の条件を満たす必要があります。
- 報酬額が日本人と同等以上であること
- 所定労働時間が通常の労働者と同じであること(フルタイム)
- 一時帰国を希望した場合に休暇を取得させること
- 外国人が帰国旅費を負担できない場合、受入れ機関が負担すること
- 健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険に加入させること
重要: 報酬の「同等以上」とは、同じ業務に従事する日本人従業員と比較して同等以上であることを意味します。賃金規定がある場合はそれに従い、ない場合は近隣同業種の賃金水準も参考にされます。
1号特定技能外国人支援計画の策定義務
特定技能1号の外国人を雇用する場合、受入れ機関は1号特定技能外国人支援計画を策定しなければなりません。支援計画には、法定の10項目の義務的支援を含める必要があります。
支援計画の10項目の詳細は、別記事「特定技能1号の支援計画|10項目の義務的支援を詳解」をご覧ください。
登録支援機関への委託
支援計画の全部又は一部を登録支援機関に委託することができます。特に、以下のような場合は登録支援機関への委託を検討されることをお勧めします。
- 外国人の受入れが初めてで支援体制が整っていない場合
- 外国人の母国語での対応が困難な場合
- 支援責任者・支援担当者の選任が難しい場合
注意: 登録支援機関に委託した場合でも、受入れ機関が支援の最終的な責任を負います。
届出義務の一覧
受入れ機関には、以下の届出義務があります。届出を怠った場合は30万円以下の罰金の対象となります。
随時届出(事由が生じたとき)
| 届出 | 届出時期 |
|---|---|
| 特定技能雇用契約に係る届出 | 契約の変更・終了時 |
| 支援計画変更に係る届出 | 計画を変更したとき |
| 受入れ困難に係る届出 | 受入れ継続が困難になったとき |
| 出入国又は労働に関する法令違反に係る届出 | 違反を知ったとき |
定期届出(四半期ごと)
| 届出 | 届出期限 |
|---|---|
| 受入れ状況に係る届出 | 四半期の翌四半期の初日から14日以内 |
| 支援実施状況に係る届出(1号のみ) | 同上 |
| 活動状況に係る届出 | 同上 |
届出先: 受入れ機関の所在地を管轄する地方出入国在留管理局
社会保険・労働保険の加入義務
特定技能外国人も日本人と同様に、以下の保険に加入する義務があります。
| 保険 | 内容 |
|---|---|
| 健康保険 | 適用事業所であれば加入必須 |
| 厚生年金保険 | 適用事業所であれば加入必須 |
| 雇用保険 | 週所定労働時間20時間以上で加入 |
| 労災保険 | 全ての労働者が対象 |
違反時のペナルティ
受入れ機関が義務に違反した場合、以下のペナルティが科される可能性があります。
- 届出義務違反: 30万円以下の罰金
- 虚偽届出: 30万円以下の罰金
- 不正行為: 受入れ停止(5年間)
- 悪質な場合: 1年以下の懲役又は100万円以下の罰金
参考: 出入国在留管理庁「特定技能制度について」 https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/specifiedskilledworker.html
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