技能実習制度に代わる育成就労制度は、令和9年(2027年)4月1日に始まります。制度の開始に先立ち、令和8年9月1日から、育成就労計画の認定に係る施行日前申請が外国人技能実習機構(OTIT)で受け付けられています。
育成就労で外国人を受け入れるには、受入企業(育成就労実施者)が育成就労計画を作成し、その認定を受けることが必要です(外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律(以下「育成就労法」)第8条)。本記事では、施行日前申請の時期・提出先・前提条件を整理いたします。制度全体は育成就労制度とはをご覧ください。
参照元: 出入国在留管理庁「育成就労制度に係る施行日前申請」「育成就労制度Q&A」「育成就労制度運用要領」(令和8年8月3日一部改正)/外国人技能実習機構「育成就労計画認定施行日前申請」、同リーフレット「育成就労計画認定の施行日前申請のご案内」「育成就労計画の認定申請手続(手数料等について)」/e-Gov法令検索「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律」(令和9年4月1日施行版)
施行日前申請のスケジュール
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 令和8年4月15日 | 監理支援機関の許可の施行日前申請の受付開始 |
| 令和8年9月1日 | 育成就労計画の認定の施行日前申請の受付開始 |
| 令和9年4月1日 | 育成就労制度の開始。審査の結果は同日以降、順次郵送で通知 |
ポイント: 施行日前申請は、育成就労を開始する予定日の7か月前から5か月前までの間に申請するよう案内されています。例えば令和9年6月1日に開始する場合は、令和8年11月1日から令和9年1月1日までの間です。
この「7か月前から5か月前まで」は、施行日前申請についての目安です。施行後のふだんの申請は、運用要領で6か月前から原則4か月前までとされています(育成就労制度運用要領 第2章第2節 p.2-7。施行日前申請の時期は同 第4章 p.4-3)。
注意: 施行日の令和9年4月1日から始める予定であれば、この案内に当てはめると、申請の目安は令和8年9月1日から11月1日までです。期間はまもなく終わります。開始を予定している企業は、すぐに準備の状況を確認してください。
それより後に始める予定の場合も、開始予定日から逆算して、申請の準備を進めてください。
提出先と手数料
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 提出先 | 申請者の住所地(法人は本店の所在地)を担当する外国人技能実習機構の地方事務所・支所(本部ではありません) |
| 提出方法 | 郵送 |
| 手数料 | 1件(1名)あたり6,100円。申請前にペイジー又は払込票で払い込む(別にシステム利用料がかかります) |
| 問い合わせ | 施行日前申請コールセンター(平日9時から17時) |
一度納付した手数料は、申請を取り下げても還付されません。払込票は申請の時期に合わせて取り寄せるよう案内されています。
申請の前に確かめておくこと
1. 分野別協議会への加入
育成就労実施者は、各育成就労産業分野の分野別協議会に加入していること(工業製品製造業分野は、一般社団法人工業製品製造技能人材機構(JAIM)の構成員となること)が義務付けられています。申請時には、加入を証明する書類と、分野ごとの告示で定める基準(上乗せ基準)への適合を証明する書類の提出が必要です。
注意: 分野によっては、分野別運用要領・審査基準・分野別協議会の加入手続がまだ公表されていない、又は準備中の場合があります。審査基準の公表前に申請した場合や、加入を証明する書類がないまま申請した場合は、追加の提出を求められ、それまで審査が保留されます。
出入国在留管理庁は、分野ごとの公表状況を一覧で示しています。申請しようとする分野の状況を、申請の直前に必ず確認してください。
2. 監理型の場合は監理支援機関の申請状況
監理団体を通じて受け入れる「監理型育成就労」の場合、監理支援を行う法人が、技能実習法の監理団体の許可を受けており、かつ育成就労法の監理支援機関の許可(同法第23条)の施行日前申請を済ませている必要があります。申請時には監理支援機関許可申請の受理票の写しを出します。
ポイント: 監理支援機関が許可されなければ、育成就労計画も認定されません。いまお付き合いのある監理団体が、監理支援機関の許可申請を済ませているかを確認してください。
3. 送出国の推薦状
日本と二国間取決めを作成している国のうち、推薦状を発行することとされている国の方を受け入れる場合は、申請時(施行日前申請を含む)に、送出国の公的機関が作成した推薦状を対象者ごとに提出する必要があります。ただし、単独型育成就労の場合と、監理型育成就労のうち取引上密接な関係を有する外国の機関の海外事業所の職員を受け入れる場合は除かれます。現在、推薦状を発行することとされている国は次の5か国です。
- インドネシア
- カンボジア
- キルギス
- ベトナム
- ラオス
また、監理型育成就労では、機構の「暫定送出機関リスト」に掲載された機関を取次送出機関として申請できますが、認定の時点で「認定送出機関リスト」に掲載されていない場合は、送出機関の変更が必要になることがあります。
4. 申請書は「開始時点の状況」で作る
申請書の省令様式は4種類あり、誤りのないよう提出することが求められています。申請書は、原則として令和9年4月1日以降に育成就労を開始する時点の状況に基づいて作成します。会社の合併・分割や、個人事業主からの法人化を予定している場合は、その手続を済ませてから申請するよう案内されています。
本人が送出機関に支払った費用の申告書では、外国通貨で支払った費用の円換算額を、財務省告示の換算率で記載する必要があります。
技能実習との関係
施行後も技能実習を続けられるのは、令和9年4月1日時点ですでに来日している技能実習生か、令和9年3月31日までに技能実習計画の認定申請がなされ、原則として令和9年6月30日までに技能実習を開始する方です。外国人技能実習機構は、技能実習制度に基づく1号技能実習計画の認定申請を令和9年2月までに行うよう求めています。
技能実習で受け入れるか、育成就労で受け入れるかによって、出す申請も時期も変わります。採用予定の時期が決まっている場合は、どちらの制度で受け入れるかを先に決めておくことが大切です。
まとめ
- 育成就労計画の認定の施行日前申請は、令和8年9月1日から受け付けられています。
- 申請は、育成就労を始める予定日の7か月前から5か月前までが目安です。令和9年4月1日に始めるなら令和8年11月1日までです。
- 提出先は、本店所在地を担当する外国人技能実習機構の地方事務所・支所です。
- 分野別協議会への加入、監理型なら監理支援機関の申請状況、対象国なら推薦状を、申請前に確かめておく必要があります。
- 審査の結果は令和9年4月1日以降に順次通知されます。
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